第五章 意思のある方へ
「その影」は
自らの意志で影の集団へ戻っていく。
集団の影たちは
「その影」の帰りをずっと待っていた。
帰ってきた仲間を見守り、静かに迎え入れた。
影の集団たちもまた月日をかけて待っていた。
蝉が鳴く、鈴虫が鳴く
春風が吹いたり、波が立つ日を過ごしたり
集団も思い出していた。
影が去っていく日、影に放った言葉たちを。
「過去を悔やむ。未来に希望を持つ。
そして現在に決して満足しない。
それが私のこれまでの人生でやってきたことだ。」
チャイコフスキー
そして、影は戻って来た。
集団の影たちもまた
影が自分たちを受け入れてくれたと安堵する。
「変化とは唯一の永遠」
岡倉天心
生きることの変化とは進化。
前進していく景色の変化。
気づくことで見えるパラダイムシフト。
別物になることの変化を求めていた憧れと経験。
繰り返して変化していくその影が見える景色は
同じ集団の中にいても全く違う。
もう迷うことはない。
ただ、その先へ進むだけ。
「意志のあるところに道はある。」
その影は意志を持ってその先の未来へ
進み続けました。